地方独立行政法人の会計情報

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地方独立行政法人の会計情報

公立大学法人や地方独立行政法人に適用される会計基準その他の情報です

公立大学法人青森公立大学の図書修正について

開示例

以前のエントリーで公立大学法人青森公立大学の図書の金額が誤っていたというのがありました。

過去の事務処理ミスに起因する資産の金額修正に関するお詫び 公立大学法人青森公立大学 - 地方独立行政法人の会計情報

 

その青森公立大学の平成26年度財務諸表が公表されていたので、ちょっと見てみました。

 

結果は私が予想した資産負債の両落としではなく、損益計算書の臨時損益に両建てになっています。純額では影響を与えないので結果としては同じような気もしますが、正直なところ疑問が残ります。

 

何故かというと行政サービス実施コスト計算書が真実を反映していないと思うからです。26年度の行政サービス実施コストが23億円になっていますが、前年25年度の行政サービス実施コストは6億円です。大きく増加しており、注記で補っているのですが、果たしてそれでよいのでしょうか。

 

おそらく、会計基準Q&AのQ78―6を参考に過去の誤謬だから臨時損益に修正額を表示したという理屈だと思いますが、Q&Aに記載されているのは「過去の財務諸表における誤謬が発見された場合には、過去の財務諸表の遡及修正は行わず、過年度の損益修正額を原則として臨時損益の区分に表示する。」という表現です。

 

以前のエントリーに記載しましたが、資産である図書の金額が誤っていてもその誤りは反射的に財源として負債に計上された資産見返物品受贈額の金額の誤りになります。つまり、簿記上は修正仕訳を行っても資産と負債の修正であり、損益には何ら影響を与えません。ということは「過年度の損益修正額」がそもそもないのですから、臨時損益を通して修正を行うのは理屈としておかしいのではないかと思います。

 

例えば建物に計上すべき金額が誤って構築物に計上されていたとします。
それを修正するときにいちいち損益計算書を通したりせずに「建物××/構築物××」と仕訳します。それと同じだと私は思います。

 

いろんな考え方がありますので、何が正しいかは一概に言えませんが、私なら違う方法を選んだと思います。

 

今とは基準が少し異なりますが、大阪大学で平成17年度に図書の修正をやっていますが、そちらの修正に近い方法でやった方が良かったような気がします。

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